世界中の多くのファンを魅了し続けている孤高のアーティスト 武田鉄平氏
その版画作品『絵画のための絵画020』©MAHO KUBOTA GALLERY を携えて、I様がご来店されました。
この作品は、I様がやっとの思いで手に入れたというものです。
これをI様の感性にピッタリと合った額装品にされたいというご依頼でした。
ご納得される額縁探しに、かなりのお時間を費やされたとのことですが、
ついに「CUT」という額に巡り合われたそうです。
額縁として初めてグットデザイン賞を獲得したアルミ製フレーム。
素材感を活かしたシャープなフォルムと、軽やかに心地よいデザインで、お作品の魅力を最大限引き出させる大変優れた製品です。
デザイナーが設計したそのデザイン性だけでなく、耐久性にも優れたアルミ素材を活かした製品です。
I様のスマートな感性が、CUTのデザイン性に直感的にピンと来られたかと思います。
また以前、I様は思うような額装ができないという苦いご経験をされたそうです。
そのため、この大切な版画作品は、しっかりと相談できる額装店で額装したいという思いをお持ちだったとのことです。
I様より初めてホームページからお問い合わせいただき、その後双方で何通ものメールにて額装のご相談やご検討をすすめておりました。
しかしながら、細部のこだわりにお応えするためには、実際に額やマットをいく通りもお作品に当て、その都度全体を俯瞰したり感じてみることで、調和のとれた洗練された額装を完成させるに至ります。
I様も最終段階に於いて、冒頭のように実際にご来店されました。
また、当初CUTのお色味は「生材」か「ホワイト」で迷ってらしたのですが、
フレームのコーナーサンプルをご覧になり、手に取り、お作品に当てて、質感やお色味等感じ取られ、しばしご検討された結果、
「生材」でも「ホワイト」でもなく、「マットシルバー」に決められたという経緯があります。
微妙な質感や光の反射、発色、存在感などは、やはり実際に見ていただき手にしないと、伝え切れない部分もあると思います。
たいてい画像などでは確認できないその繊細な部分がほんの少しの違和感として引っ掛かり、選ぶもの(製品、色)が変わって来ることも多々あります。
更にマット幅についても、版画の行間とでもいうのでしょうか、そういった感覚的なものを最大限活かせる様に、詳細な打合せをいたしました。
こちらの画像が、『I様の武田鉄平アート作品』の額装完成品です。
変則的に見えますが、4辺のマット幅をご自身のイメージ通りに演出されております。
I様が、額のお色味、質感、フォルム、見せ巾などすべてにこだわりお作品への想いを注ぎ込まれ
見事に結実した額装作品に仕上がっております。
CUTのシャープさと軽やかさが、お作品をまったく邪魔することなく、
しかしながら、お作品の輪郭をさり気なく演出しています。
また、深みがありながら、エッジをカットしているので、スッキリとしてさり気なく清々しい印象を与えます。
後日、I様がご自宅に飾ったお写真をお送りくださいました。
Σ(゚Д゚)本当にビックリいたしました。
やわらかい日差しがふんわり差し込む白いレースのカーテンを背景に、数種類のグリーンに囲まれた、なんとも癒される光と緑の空間が演出されています。
さり気なくダリの時計や、おだやかに仏像が置かれ、
カラフルな古木風の家具が緑とやさしい白の清涼感ある雰囲気の内に、ちょっと目を引くアクセントを添えています。
向かって右の白いお花と緑の葉が絶妙に良いバランスの樹木は「ヤマボウシ」
可愛いインコちゃんが留まったスラリとした木は「パンの樹」だそうです。
エアプランツもステキです。
そしてなんといっても、中央の窓辺に浮いて佇ずむ武田鉄平作品。
光を背景にするというとても斬新な演出です。
その日のお天気によって、武田鉄平作品の表情が変わるのも楽しめるかと思います。
お作品も本当に誇らしく、また喜んでいるようです。
ハイセンスな飾り方を予想しておりましたが、
ここまで素敵な配置や、風や光を感じられる自然と調和された、
すべてが生かされるような魅せ方をされているとは!
予想外の素晴らしい世界をみせていただきました。
「作品」が風景に自然に溶け込みながらも、
その存在感により、今まであった「風景」が「空間アート」になっているのです。
このような雰囲気の中で、生活され、仕事をされる。
なんとゆたかな「空間」で贅沢な「時間」をすごされているのでしょうか。
I様、この度は素敵なお写真を本当に有難うございます。
お作品を大切に考え、素敵に魅せたいというI様の一貫した想いをカタチにするお手伝いが少しは出来たかと思います。
貴重な経験をさせていただき、誠にありがとうございました。